【中川】自然観察会2025秋~ビッキの木の集い~を開催しました

今年もエコミュージアムおさしまセンターとの共催で10/18(土)に自然観察会2025秋~ビッキの木の集い~を開催しました。

 

今回は特別企画としてビッキの木の苗木を植えるプログラムも行いました。

 

札幌や稚内をはじめ、近隣の市町村から計16名の方々にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 

当日はあいにくの雨模様で、朝ギリギリまでプログラム内容の調整を行っていましたが、雨が少し弱まったため、無事ビッキの木までご案内することが出来ました。

 

静かに降る雨に手をこすりながら林道を登っていくと、ひときわ大きなアカエゾマツの木が姿を現します。

年々少しずつ弱っていくその姿が、曇り空に浮かび上がるようでした。

 

現地では、エコミュージアムおさしまセンター名誉館長・河上さんより、砂沢ビッキさんと、このアカエゾマツにまつわるエピソードを伺いました。

 

河上さんは「ビッキさんは、この広い森にぽつんと佇むアカエゾマツの大木に、自身の姿を重ねていたのではないか」と語ります。

その後、参加者の皆さんとともにビッキの木の苗木の植樹を行いました。

 

今回の植樹は、森林を造ることが目的ではなく、いつの日かまた「ビッキの木」のようなアカエゾマツの大木が育つことを願って行われました。

 

 

植えた苗木は2014年にビッキの木から種を採取し、発芽させたもので、中川研究林とエコミュージアムおさしまセンターで育てられてきたものです。

 

植えるのは1人1本。

植える場所は「300年後もその木が残る場所」として、思いを込めて選んでいただきました。

 

 

 

 

午後からはエコミュージアムおさしまセンターを河上さんの解説でご案内いただきました。

 

ビッキさんが音威子府に来た当時のお話を、作品に込められた思いとともに聞く時間はゆっくりと過ぎていきます…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、手前味噌ではありますが、10月は私の写真展を館内で行っていました。

 

普段、研究林はあまり人目に付くことの少ない場所ですが、そこで働く「人」や「事柄」を私自身の視点で撮影した写真などを展示させていただきました。

 

今回のプログラム内ではギャラリートークも行い。参加者の皆さまと交流する貴重な機会となりました。

 

全てのプログラム終了後、順次解散となりました。

雨の中でもご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

 

ここまで読んでくださった皆様も、ぜひ300年後の「ビッキの木」の苗木に思いをはせていただけたら幸いです。

 

(中川研究林 高橋)

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