北管理部・雨龍研究林:「森のたんけん隊2023冬」を開催しました

 

 北方生物圏フィールド科学センター雨龍研究林(幌加内町)で、1月12日(木)から13日(金)に小学生向け野外プログラム「森のたんけん隊2023 冬」(幌加内町教育委員会および名寄市北国博物館との共催)を実施しました。この季節、毎年恒例のイベントですが、コロナ感染症の影響で一昨年は中止、昨年は日帰りだったので、3年ぶりの1泊2日での開催となりました。

 

 幌加内町・名寄市の小学4-6年生、計11名が参加しました。雨龍研究林の庁舎に集合して昼食をとった後、さっそく森のたんけんに出発。新雪の上、スタッフを置いて先に駆け出す子供たちもいて、最初から元気いっぱいです。天然林に分け入って地図を見ながら7つのクイズ・課題を回り、木の種類や大きさ、森の特徴を学んでいきました。いったん戻って休憩した後は、焚き火を用意した広場でイグルー作り。子供たちの役割は、切り出された雪のブロックを成形し、積み重ねを手伝う作業です。およそ1時間半で、子供数人が入れる見事に完成。日が落ちてすっかり暗くなった後半は、スノーランタンをつくり、明かりを灯して楽しみました。

 おいしい夕食でお腹を満たし、夜のプログラム「森のハンドメイド」の時間。事前にスタッフが用意した木の実や葉、幹の円盤などに加えて、昼に自分たちで森から持ち帰った枝や樹皮を使って、思い思いの作品をつくっていきました。あっという間に就寝時間。宿泊のイベントは久しぶり、という子供多かったかもしれません。

 翌朝は、まず雪上車に乗って出発。寝不足気味の子供も、揺れですっかり目が覚めたでしょうか。昨日よりずっと遠くにある天然林まで向かい、2班にわかれて取り組んだのは「宝さがし」。スタッフが作成した「巻物」のヒントを頼りに、昨日のクイズの答えを復習しながら、皆で方向を相談しつつ先へ進んでいきます。探すこと1時間余り。1mを超える積雪の中から「宝箱」を掘り当てたときには、思わず歓声があがりました。最後は、イグルーを作った広場で雪原パーティー。温かい食事をとれば皆すぐに元気が回復します。スノーモービルに体験試乗したり、雪合戦をしたりして解散時間まで存分にたのしみました。この季節、吹雪に見舞われるような日も多いのですが、今回は比較的気温も高く、よい天候に恵まれたのは何よりでした。

 冬の森では安全が第一。今回は久しぶりの1泊開催でもあり、事前の準備やスタッフ間の打ち合わせにも時間を費やしました。コロナ禍にあって、以前より参加人数を絞っての開催でしたが。今後、こうしたイベントの機会を増やし、より多くの子供たちに森のたのしさを伝えていきたいと考えています。 

 

森の中でクイズを解く
森の中でクイズを解く
イグルーづくり
イグルーづくり
森のハンドメイド
森のハンドメイド
宝さがし
宝さがし